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短報
アルツハイマー病の異食行為にblonanserinが著効した1例
著者: 大川愼吾1 大植正俊1
所属機関: 1大植病院精神科
ページ範囲:P.565 - P.568
文献購入ページに移動認知症性疾患ではさまざまなBPSD(behavioural psychological symptoms of dementia,認知症の行動心理学的症状)が現れる。それらの中で異食行為(異食)1)は,介護者だけでなく,本人にも重大な悪影響を及ぼし,毒物の摂取はただちに生命の危険をもたらす。また,介護施設の認知症入所者が異食により窒息死したことで訴訟事例も起きている。このため,異食は医学的にも介護の上でも非常に重要な症状であるが,確実な予防法がない。我々は,非定型抗精神病薬blonanserin(BNS)の投与により異食が消失した高度アルツハイマー病の症例を経験した。BPSDに対し本薬の有効性を示す報告は散見されるが7),異食についてのものはなく,自験例を提示し考察を加えた。
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