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文献詳細

雑誌文献

精神医学55巻8号

2013年08月発行

文献概要

特集 職場のメンタルヘルスと復職支援─その効果的な利用のために

高機能発達障害者のリワーク

著者: 市川宏伸12

所属機関: 1東京都立小児総合医療センター 2日本発達障害ネットワーク

ページ範囲:P.735 - P.740

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はじめに

 発達障害者支援法が成立して8年経過し,世間で“発達障害”という言葉は知られるようになったが,その内容までについて十分に理解されているとは言い難い。このような中で,発達障害者は就労・定着・リワークすべての面で苦戦を強いられていると言ってもよいと思われる。「発達障害の存在が十分に知られていない」,「発達障害について誤解がある」などがその原因と思われる。逆に上司や同僚の理解を得て,落ち着いて職場で働らいている方もいる。発達障害者はその独特の特性により,他人が真似のできない素晴らしい仕事をすることもある一方,置かれる環境やなされる対応に影響を受けやすい。会社内で不適応を生じて,休んだ場合を考えると,発達障害者のリワークシステムが確立されていることは,発達障害者にとっても,会社にとっても,本来持っている能力を発揮するという観点で,意味のあることと考えられる。

参考文献

1) DeMyer MK, Barton S, Demyer WE, et al:Prognosis in autism:A follow-up study. J Autism Childhood Schizophrenia 3:199-246, 1973
2) 市川宏伸:発達障害―医療を中心に.Jpn J Rehabil Med 49:421-427, 2012
3) 市川宏伸:おとなのADHD臨床の動向.精神科治療学28:133-137, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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