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文献詳細

雑誌文献

精神医学55巻9号

2013年09月発行

オピニオン 精神科医にとっての精神療法の意味

自分のこころを使うことにむけて

著者: 藤山直樹1

所属機関: 1上智大学総合人間科学部心理学科

ページ範囲:P.840 - P.842

文献概要

 伝統的に精神科医にとって,精神療法のスキルは精神科医であることの本質の部分に位置する重要なものだと考えられてきた。だが日本の精神科医の通常の訓練のなかで,精神療法についての訓練が明瞭な輪郭を持ってきたとは言い難い。明確な精神療法の訓練プログラムを経験しないまま,多くの精神科医が一人前とみなされる。日本精神神経学会の専門医制度においても,精神療法の訓練はまだはっきりとした実体を持っていないように思える。

 精神療法は重要だ。そう言われながら,明確な訓練のプログラムとシステムが一般化しない。この現状を見る限り,まだ精神療法が重要なものであり,その訓練が必要なことだと,日本の精神科医はぴんと来ていないのだろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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