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文献詳細

雑誌文献

精神医学56巻10号

2014年10月発行

短報

ひきこもり大学生支援における精神保健福祉士の役割の1考察—和歌山大学「ひきこもり支援プログラム」で支援した1事例を振り返って

著者: 川乗賀也1 山本朗2 宮西照夫3

所属機関: 1岩手県立大学社会福祉学部 2和歌山大学保健センター 3紀の川病院

ページ範囲:P.901 - P.905

文献概要

抄録

 和歌山大学保健センターでは長年にわたり大学生の「ひきこもり」や「不登校」を支援してきた。2010年にはキャンパス内に集団活動や集団精神療法を提供できる場所として「キャンパス・デイケア室」を設置し,ひきこもり状態から回復するためのケアを4ステージに分類し,各ステージに対応した支援サービスを提供している。本報はこのキャンパス・デイケアで支援した1事例を振り返り,この分析においては,ソーシャルワークのみならず精神医学の知識を持つ精神保健福祉士が有する強みを検討し,ひきこもり大学生の支援において精神保健福祉士が果たしうる役割に考察を加えた。

参考文献

1) 古川隆司:支援を要する学生へのソーシャルワークと学生相談への示唆:大学と学生 69:25-34, 2009
2) 花田陽子,佐藤武,新地浩一:佐賀大学におけるキャンパス・ソーシャルワーカー制度のあり方.第35回全国大学メンタルヘルス研究会報告書.p77,2014
3) 岩間伸之:ソーシャルワークにおける媒介実践的研究.中央法規出版,2010
4) 川乗賀也,山本朗,宮西照夫:ひきこもり大学生に対するデイケア参加の意義に関する検討.精神医学 55:37-43, 2013
5) 宮西照夫:ひきこもりと大学生—和歌山大学ひきこもり回復支援プログラムの実践.学苑社,2011
6) 目良宣子,山本朗,宮西照夫,他:ひきこもり支援活動の有効性に関する一考察.精神科治療学 27:1595-1603, 2012
7) 斎藤環:ひきこもりはなぜ「治る」のか?精神分析的アプローチ.筑摩書房,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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