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巻頭言
謙虚であれ! 誠実であれ!
著者: 原田憲一1
所属機関: 1武田病院
ページ範囲:P.188 - P.189
文献購入ページに移動 昨年5月,DSM-5が刊行されたすぐあとの7月,英国の精神医学雑誌に出たAllen J. Francesの論説2)に私は目を剝いた。それは「ICD-11はDSM-5の間違いを繰り返すな」と題されていた。彼は周知のように,R.I. SpizerのもとでDSM-Ⅲをつくり,DSM-Ⅳの時のチェアマンだった人である。DSMのこれまでの展開に中心的役割を果たしてきたこの人の上記の言である。彼の勇気に背を押されてこの巻頭言を書く。
参考文献
1) Bleuler E:Das autistisch-undisziplinierte Denken in der Medizin und seine Ueberwindungen. Springer-Verlag, Berlin 2te Aufl. 1921
2) Frances AJ, Nardo JM:ICD-11 should not repeat the mistakes made by DSM-5. Brit J Psychiatry 203:1-2, 2013
3) 人見一彦:チューリッヒ学脈の分裂病論.金剛出版,pp29-31,1986
4) Stom J, Vermeulen M:Eugen Bleuler(1857-1939), an early pioneer of evidence-based medicine. J Neurol Neurosurg Psychiatry 84:594-595, 2013
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