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文献詳細

雑誌文献

精神医学56巻5号

2014年05月発行

文献概要

特集 大学生とメンタルヘルス―保健管理センターのチャレンジ

和歌山大学におけるメンタルサポートシステム

著者: 宮西照夫1

所属機関: 1紀の川病院ひきこもり研究センター

ページ範囲:P.391 - P.397

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はじめに

 近年,心の病や大学生活への不適応により修学に障害を来す学生は増加の一途をたどっている。これらが原因となり休学,留年,さらには退学を余儀なくされる学生も多い。特に大学生活に不適応を来し長期の不登校やひきこもる学生の増加は著しい。筆者は,1982年から2012年まで和歌山大学の保健管理センターで学生のメンタルサポートに従事し,2002年に20年間にわたり蓄積されたデータを基礎にひきこもり回復支援プログラム1)(表2)を作成し学生を支援するとともに,精神障害をかかえる学生の修学から就労までを支援するキャンパス・デイケアなどのサポート体制を構築してきた。本稿では,ひきこもり回復支援プログラムの概要とその遂行に不可欠な集団精神療法や自助グループの役割を中心に述べたい。

参考文献

1) 宮西照夫:和歌山大学におけるひきこもり支援プロジェクトとその効果.第26回全国メンタルヘルス研究会誌,2005
2) 宮西照夫,池田温子,畑山悦子,他:社会的ひきこもりに対するメンタルサポーター・アミーゴの派遣効果.第27回全国メンタルへルス研究会誌,2006
3) Miyanishi T:Studies on school absence students at Wakayama University, 「Why does a Japanese young man stay indoors without communicating with another person?」.朝日・大学パートナーズシンポジウム報告書,和歌山大学,2010
4) 宮西照夫:ひきこもりと大学生.学苑社,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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