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文献詳細

雑誌文献

精神医学56巻7号

2014年07月発行

資料

呉医療センター小児科における心理療法士の役割―精神科と小児科との連携の模索

著者: 南花枝12 永嶋美幸1 田辺紗矢佳1 宮河真一郎2 竹林実13

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター精神科 2独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター小児科 3独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター臨床研究部精神神経科学研究室

ページ範囲:P.609 - P.616

文献概要

抄録

 小児の心理的問題へのサポートは重要な問題であるが,小児を対象とした精神科専門機関は限られている。そのため多くは,成人を対象とした精神科や小児科で対応することとなる。総合病院である当センターを小児が心理的問題で受診した際の対応と心理療法士の業務の概要を報告し,精神科と小児科が連携して小児の心理的問題の治療にあたった症例を報告した。連携の際に生じた問題点から,より適切な連携のためには両科の役割分担を明確にすること,互いの文化の違いを理解することが重要であると考えられた。また,心理療法士には,両科の橋渡しを行うことでよりよい連携を促す役割が求められていると考えられた。

参考文献

1) 荒井宏:総合病院における児童・思春期診療の現状と課題(2):総合病院における児童精神科医療の現状―児童領域を専門としない精神科医が外来で子どもを診るために.総病精医24:334-341, 2012
2) 向野美智子,前田正治,永光信一郎,他:精神科と他科・他職種との連携:小児医療 小児科との連携―小児科病棟に精神科医がいる意味について考える.臨精医38:1271-1277, 2009
3) 宮本信也:子どもの心身症をめぐって:子どもの心身症―小児科医と精神科医の連携.小児診療 61:189-195, 1998
4) 作田亮一,田副真美:小児心療内科における治療のあり方.小児科47:2063-2074, 2006
5) 作田亮一,金谷梨絵,田副真美:小児心身医療における心理士と小児科医の連携の重要性について.心身医50:109-114, 2010
6) 高橋秀俊,豊永公司,高橋雄一,他:日本総合病院精神医学会における児童青年期精神科診療の実態調査からみた総合病院における児童精神科診療の現状.総病精医24:349-360, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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