文献詳細
シンポジウム 家族と当事者からみた精神科医療・精神医学
都医学研シンポジウム掲載にあたって
著者: 糸川昌成12
所属機関: 1東京都医学総合研究所病院等連携研究センター統合失調症プロジェクト 2東京都立松沢病院精神科
ページ範囲:P.943 - P.944
文献概要
かつては,当事者の決定権を小さく見積もる,いわゆる専門家がパターナリスティックに患者へ告げる医療が主流だった。1980年代になると,慢性疾患の治療において長期のQOLに影響する治療方針を選択する際,当事者の決定権を重要視する流れが世界的に広まった。たとえば,米国では,1986年に全米がん経験者連合(National Coalition for Cancer Survivorship;NCCS)が発足し,1995に米国がん経験者学会が開催された。1998年には米国がん研究所(National Cancer Institute;NCI)内に,がん生存者室(Office of Cancer Survivorship)が設置された。
参考文献
掲載誌情報