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文献詳細

雑誌文献

精神医学57巻11号

2015年11月発行

文献概要

シンポジウム 家族と当事者からみた精神科医療・精神医学

家族としての体験から学んだことと,精神医療保健福祉に望むこと

著者: 中村ユキ

所属機関:

ページ範囲:P.955 - P.962

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はじめに
 母が2013年9月8日に63歳で亡くなりました2)。その時のことについては,後半でお話したいと思います。
 糸川先生,夏苅先生とは,統合失調症の母親を持つ「子ども」という繋がりで交流があり,お2人の話から気付かされたり,考えさせられることが多いのですが,夏苅先生の御著書『心病む母が遺してくれたもの』5)の中で「30年前の“私”との再会」という内容があり,そこにはしょんぼりと座っている30年前の私に「大丈夫! 今はつらいだろうけれど,きっと“人生って素晴らしい”って思えるときがくるから頑張れ!」と夏苅先生が過去の自分に声をかける描写が記されていました。それを読み,ふと疑問が沸きました。自分だったら,どのタイミングでどんなことを伝えるだろう? と。そこで昔のことを想い出しながら考えてみました。

参考文献

1) 糸川昌成:統合失調症が秘密の扉をあけるまで.星和書店,2014
2) 中村ユキ:毎日がてんやわんや「母の急逝」.統合失調症のひろば 第3号:126-141, 2014
3) 中村ユキ:わが家の母はビョーキです.サンマーク出版,2008
4) 中村ユキ:毎日がてんやわんや「連携ノート」.統合失調症のひろば 第2号:127-134, 2013
5) 夏苅郁子:心病む母が遺してくれたもの—精神科医の回復への道のり.日本評論社,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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