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巻頭言
フクシマと福島—あるジレンマ
著者: 前田正治1
所属機関: 1福島県立医科大学医学部災害こころの医学講座
ページ範囲:P.166 - P.167
文献購入ページに移動 福島県立医科大学に赴任し,災害こころの医学講座という新しい講座を立ち上げて,もうすぐ1年と半年が過ぎる。この間,何をしたかと問われることが多いが,よく言葉に窮する。何が大変ですかともしばしば問われるが,やはり言葉に窮してしまう。患者さんをたくさん診ているわけではない。講演ばかりしているというわけでもないし,研究室にこもっているというわけでもない。沿岸部被災地めぐりで,1年間で2万5000キロを車で走ったという「エビデンス」はあるが,運送業を生業としているわけでもないので,これは自慢にならない。
さて,具体的に講座として取り組んだ仕事は大きくは2つある。私自身学内にあっては,放射線医学県民健康管理センターにおけるメンタルへルス調査・支援の責任者を務め,学外にあっては「ふくしま心のケアセンター」の運営と人材育成に励んだ。ただ,この2つの役割をこなすことは大変なことであった。講座として取り組んだ,この2つの大きな事業について,簡単に説明したい。
さて,具体的に講座として取り組んだ仕事は大きくは2つある。私自身学内にあっては,放射線医学県民健康管理センターにおけるメンタルへルス調査・支援の責任者を務め,学外にあっては「ふくしま心のケアセンター」の運営と人材育成に励んだ。ただ,この2つの役割をこなすことは大変なことであった。講座として取り組んだ,この2つの大きな事業について,簡単に説明したい。
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