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雑誌詳細

文献概要

オピニオン DSM-5—私はこう思う

臨床家はDSM-5にどう向き合うべきか

著者: 中村敬12

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属第三病院精神神経科 2森田療法センター

ページ範囲:P.612 - P.615

はじめに
 2013年,DSM-Ⅳ以降19年間の時を隔ててDSM-5が刊行された。翌年には日本語翻訳版1)が出版され,わが国の精神医学では早くもDSM-5で採用された新しい病名に呼び換えが行われつつある。ことほど左様に,現代の精神科臨床においてDSM診断の影響力は大きい。本稿では操作的診断に対する筆者の批判的観点を示した上で,DSM-5に対して臨床家はどう向き合うべきか私見を述べることにしたい。

参考文献

1) American Psychiatric Association:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition. American Psychiatric Publishing, Arlington, 2013(髙橋三郎,大野裕監訳,DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,2014)
2) 中村敬:不安の薬と精神療法—主体の経験を視座にして.精神経誌106:582-586, 2004
3) 中村敬:精神療法の基本とは何だろうか.臨床精神医学34:1645-1650, 2005
4) 中村敬:神経症の性格・生活史と回復の方向性.精神科治療学23:705-709, 2008
5) 中村敬:森田療法からみた操作的診断の功罪.精神療法37:584-588, 2011

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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