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書評
—Victor Pace,Adrian Treloar,Sharon Scott 編 武田雅俊 監訳,小川朝生,篠崎和弘 他訳—認知症の緩和ケア—診断時から始まる患者と家族の支援 フリーアクセス
著者: 池田学1
所属機関: 1熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学分野
ページ範囲:P.770 - P.770
文献概要
熊本で開催された第32回日本社会精神医学会において,名古屋市立大学の明智龍男教授がオーガナイズしてくださった「がん患者のこころとからだを支える」という緩和ケアに関するシンポジウムで,本書の訳者の一人である小川朝生氏の「高齢がん患者のこころを支える」という講演を拝聴して,進行期の認知症医療と多くの共通点があることに驚き,近い将来に進行期の認知症医療を緩和ケアの観点から捉え直してみたいと明智先生と語り合ったことを思い出した。本書でも詳しく述べられているように,痛みのコントロール,終末期の合併症,総合診療的なアプローチの重要性,看取りの場の選択,などが両者の共通点として挙げられると思われる。
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