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文献詳細

雑誌文献

精神医学58巻2号

2016年02月発行

文献概要

研究と報告

北アルプス医療センターにおけるアルコール依存症社会復帰プログラムの実態—プログラム参加群と不参加群の比較

著者: 中村敏範1 雨宮光太郎2 南方英男2 安里勝人2 多田はるか1 矢﨑健彦1 山田佳幸1 杉山暢宏1 高橋徹1 村田志保2 鷲塚伸介1

所属機関: 1信州大学医学部精神医学教室 2長野厚生連北アルプス医療センターあづみ病院

ページ範囲:P.171 - P.178

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抄録
 長野県でアルコール依存症社会復帰プログラム(Alcohol Rehabilitation Program;ARP)を提供している北アルプス医療センターあづみ病院において,アルコール依存症入院患者を対象に,その年齢分布や併存精神疾患,断酒率などを調査した。特にARPに参加した症例(ARP参加群)と参加しなかった症例(ARP不参加群)との二群間での比較を行った。平均年齢は,ARP参加群に比して不参加群が高齢であり,併存精神疾患は,ARP参加群ではうつ病が,不参加群では認知症が多かった。調査時点での断酒率は,ARP参加群が39.8%,不参加群が12.5%であった。今日のアルコール依存症治療においては,高齢化社会に伴う老年期症例の増加や認知症の併存,社会福祉や地域でのサポート体制のあり方などが,特に検討すべき課題になっていると考えられた。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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