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短報
ECTによりカタトニアが改善した13歳の自閉スペクトラム症患者の1例
著者: 池田伸1 御牧信義2 大重耕三1 牧野和紀1 来住由樹1
所属機関: 1岡山県精神科医療センター 2倉敷成人病センター小児科
ページ範囲:P.225 - P.229
文献購入ページに移動自閉スペクトラム症(ASD)患者の思春期以降において,動作緩慢や繰り返し行動などが顕著となり,カタトニアを呈する例のあることが知られている。近年ではautistic catatoniaあるいはcatatonia-like deteriorationとも呼ばれ,薬物治療や電気けいれん療法による改善が期待できる病態として認知度が高まりつつある。一方で本邦において,こうした事例に対し電気けいれん療法を行った報告はきわめて少ない。我々は,13歳で重症のカタトニアを呈したASD患者に修正型電気けいれん療法を施行し著明な改善が得られた事例を経験したので報告する。
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