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嗜癖に着目することで治療が進展した過食性障害とアルコール使用障害の合併例
著者: 星野直美1 根本清貴2 神崇慶1 新井哲明2 朝田隆3
所属機関: 1筑波大学附属病院精神神経科 2筑波大学医学医療系精神医学 3東京医科歯科大学
ページ範囲:P.447 - P.449
文献購入ページに移動DSM-51)において過食性障害(Binge-eating disorder;BED)が正式に採用された。DSM-5の診断基準では,BEDは必須項目に「一定の時間内に通常より多量の食事を摂食する」「自制できない感覚」を挙げ,その他に「通常よりずっと早く食べる」「苦しいくらい満腹になるまで食べる」「空腹でなくても大量に食べる」「多く食べていることを恥ずかしく感じるために1人で食べる」「後に自己嫌悪,抑うつ気分,強い罪責感を抱く」のうち3つ以上を満たすこと,過食に関して明らかな苦痛が存在すること,過食は平均して3か月間にわたり少なくとも週1回以上認めること,としている。また神経性大食症と比較すると,body imageの障害やそれに伴う不適切な代償行為がないとされている。今回,我々はBEDとアルコール使用障害の合併例で,嗜癖に着目することで治療が進展した症例を経験したので報告する。
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