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文献詳細

雑誌文献

精神医学58巻6号

2016年06月発行

私のカルテから

結核による隔離入院中に空想的な誇大妄想を示した男性の1例

著者: 仙波純一1

所属機関: 1さいたま市立病院精神科

ページ範囲:P.525 - P.527

文献概要

はじめに
 結核病棟入院中の患者は,隔離による社会からの孤立,期間の定めのない長期入院,家族や周囲を感染させたのではないかという自責感など,多くの心理社会的なストレスを負う。また,急性期を過ぎると身体的苦痛は少ないが自由はないという状況が続くことになる。精神科既往歴のない70歳台男性が,結核病棟入院中に誇大妄想を主体とする空想的な内容を持つ妄想を示した症例を報告する。

参考文献

1) 朴光則,山上皓:司法精神医学のトピックスⅠ「拘禁反応」.風祭元,山上晧編,臨床精神医学講座第19巻「司法精神医学・精神鑑定」.中山書店,pp361-369, 1998
2) Holt AE, Albert ML:Cognitive neuroscience of delusions in aging. Neuropsychiatr Dis Treat 2:181-189, 2006
3) Pallone KA, Goldman MP, Fuller MA:Isoniazid-associated psychosis:Case report and review of the literature. Ann Pharmacother 27:167-170, 1993
4) Yassa R, Suranyi-Cadotte B:Clinical characteristics of late-onset schizophrenia and delusional disorder. Schizophr Bull 19:701-707, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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