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編集後記
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ページ範囲:P.814 - P.814
文献購入ページに移動 誰もが日本的家族の在り方が根本的に変わりつつあるのではないかと感じている。日頃の親子関係,夫婦関係の在り方を通して,また家族が関係するような事件を通じて。精神科医は日常臨床の中でその変化を最も鋭敏にキャッチしている。精神医学は病気の発生や経過,治療や転帰において家族が果たす役割が非常に大きいと見なしてきたので,それは当然かもしれない。本号の特集「精神科臨床にみる家庭・家族の現在—何が変わり何が変わらないのか?」は,家族をめぐって漠然と抱いている疑問に応える企画である。男と女が子どもをつくり共同生活をして育てていくという基本構造が崩れつつあるのか,今や家族のつながりは幻想の中にあるだけなのか,個人の精神病理は変化し続ける家族構造の中で同じように変化しているのか等々。諸論文はそういった疑問に応えていただき読みごたえがあった。何よりも日常臨床から問題を考えるというスタイルがとられているので理解が進んだ。本企画テーマは,一世代進んだ将来再度取り上げられていいようなテーマではないかとふと思いついた次第である。
巻頭言は倉知正佳先生に統合失調症についての偏見と難治性克服についてご執筆いただいた。偏見の源については医学や医療者の見解に由来するものもあると鋭く指摘されているのが印象的で,素人の人との接触で専門家が心しなければならないことが多々あることを教えていただいた。
巻頭言は倉知正佳先生に統合失調症についての偏見と難治性克服についてご執筆いただいた。偏見の源については医学や医療者の見解に由来するものもあると鋭く指摘されているのが印象的で,素人の人との接触で専門家が心しなければならないことが多々あることを教えていただいた。
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