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文献詳細

雑誌文献

精神医学59巻1号

2017年01月発行

特集 インターネット依存の現在

教育現場におけるスマホ依存対策

著者: 竹内和雄1

所属機関: 1兵庫県立大学環境人間学部

ページ範囲:P.61 - P.69

文献概要

はじめに
 筆者は中学校教員として約20年間,主に生徒指導主事として勤務した。その後,寝屋川市教育委員会指導主事として5年間勤務し,2012年から現職(専門は生徒指導)である。教員として長く子どもたちと接してきた上で,近年は子どもたちとネットの問題について深く関わっている5)
 各都道府県教育委員会の研修会で講師を務めたりすることも多く,つい先日は,中央教育審議会で「ポケモンGO」について話した。PTAに請われて,ネットと子どもについて話すことも多い。さらに,2014年からは,関西中心に各地の子どもたちを集めて,自分たちで自分たちのスマートフォン(スマホ)などの問題について考える,いわゆる「スマホサミット」の運営に関わることが増え,年間20回以上,子どもたちの話し合いをファシリテートしている。
 以上のように,教員,PTAをはじめとする保護者,子どもたち自身と,この種の問題で話すことが多い。本稿では,以上のようなさまざまな状況で見聞きした,子どもたちの現状と今後の方向性について述べることとする。
 また,本誌は医療関係者が主な読者と聞いている。医療関係者は,今回のテーマの「スマホ依存」のうち,重篤な事例に関わることが多いと思うが,私が関わっているのは,一般的な子どもたちの中で,やや課題を持っている程度の事例が多い。まずはそういった子どもたちの現状についてデータで示し,それに対する子どもたち自身の声を紹介する。

参考文献

1) 神谷加代,武田洋子:広まる学びの多様化.NEWS PICKS. https://newspicks.com/news/1435734/body/ (2016年10月23日閲覧)
2) 文部科学省:学習指導要領.2008
3) 文部科学省:「教育の情報化に関する手引」検討案第5章.情報モラル教育. http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/shiryo/attach/1249674.htm (2016年10月23日閲覧)
4) リクルート社:スタディサプリ—学びの新常識. https://studysapuri.jp/contents/promo/pc/top1/index.html?vos=evpcstbgakrx0003399 (2014年10月23日閲覧)
5) 竹内和雄:家庭や学校で語り合う—スマホ時代のリスクとスキル.ほんの森出版,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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