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文献詳細

雑誌文献

精神医学59巻2号

2017年02月発行

文献概要

オピニオン 精神科医にとっての薬物療法の意味

私は薬物療法を精神科臨床にどのように位置付けているか

著者: 青木省三1 村上伸治1 石原武士1

所属機関: 1川崎医科大学精神科学教室

ページ範囲:P.116 - P.118

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はじめに
 治療や支援とは,精神療法,薬物療法,環境療法・環境調整などの,いくつかのアプローチの総和としてあり,精神症状だけでなく,症状の背後にある大きな人生の流れに対して,時にはその流れを緩めたり,時には後押ししたりなどとさまざまに働き,人生の流れがよりよいものへと向かうように応援するものである。そのため,治療者・支援者には,患者さんの人生と精神症状の流れを読み,その中で個々の治療的アプローチが全体として最大限の効果を発揮するように考えることが求められる。精神療法や薬物療法などの個々の治療的アプローチが異なった方向に向かうとき,全体としての治療力が落ちる。特にチームとして患者さんに関わる時には,個々の治療が,治療全体の中でどのような役割を担っているのか,それぞれが自覚して行う必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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