文献詳細
文献概要
資料
精神科救急入院患者レジストリを用いた措置入院者の臨床特徴の緊急解析
著者: 杉山直也15 長谷川花1 野田寿恵1 瀬戸秀文2 島田達洋3 椎名明大4 藤井千代5
所属機関: 1公益財団法人復康会沼津中央病院 2長崎県精神医療センター 3栃木県立岡本台病院 4千葉大学社会精神保健教育研究センター治療・社会復帰支援研究部門 5国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所社会復帰研究部
ページ範囲:P.779 - P.788
文献購入ページに移動相模原市障害者施設殺傷事件を受け,措置入院制度が見直される中,精神障害者の処遇には慎重であらねばならない。事態を正確に捉え,正しく対策するための基礎資料とすべく,2011年度から5年間の入院者について,精神科救急入院患者レジストリを用い,措置入院者と医療保護入院者の臨床的特徴の違いを明らかにした。性別,年齢,罹病期間,治療中断,重症度,症状などで有意差がみられ,措置入院者では住所不定,依存乱用の併存が多いなど,配慮事項が多かった。措置入院者に対して一定の臨床的配慮は必要と考えられるが,一律の管理的対応をとる必要性根拠は見出されず,地域ケア体制の充実や医療外資源の早急な整備強化などが求められる。
参考文献
掲載誌情報