文献詳細
特集 近接領域からの発言
第52回関東精神神経学会懇話会
文献概要
ここで考えてみたいことは,私の乏しい経験をとおして,分裂病者に接触しようとしている私なりのこころみ,努力の過程についてであります。そして,これは確立された理論でも,明確な実証を経たことでもなく,いま私の立つている時点における一つのささやかな道標にすぎません。
分裂病者の本態に近づく道として,私の考えている治療的(心理療法的)接触が,どのように位置づけられるか,それが有意味であるのか,あるいは結局それほど意味をもたないものであるのかは,私のいまの関心事ではありません。そのことはむしろ,このような接触を通じて,私たちの彼らへの人間的な接近をこころみる努力の過程の中で,あるいはそのあとで初めて,確められることだと思われます。
分裂病者の本態に近づく道として,私の考えている治療的(心理療法的)接触が,どのように位置づけられるか,それが有意味であるのか,あるいは結局それほど意味をもたないものであるのかは,私のいまの関心事ではありません。そのことはむしろ,このような接触を通じて,私たちの彼らへの人間的な接近をこころみる努力の過程の中で,あるいはそのあとで初めて,確められることだと思われます。
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