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文献詳細

雑誌文献

精神医学6巻1号

1964年01月発行

文献概要

特集 近接領域からの発言 第52回関東精神神経学会懇話会

治療における人間関係

著者: 安食正夫1

所属機関: 1東京医大社会学

ページ範囲:P.8 - P.12

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 今日のテーマは,治療における人間関係という大変漠然とした大きなテーマであります。今日の地方会でも“呼び名を指標とした人間関係の研究”,“精神障害に対する認識および治療的態度に関する研究”などというような非常に興味のあるご報告がありました。そういう材料を挿入しながら人間関係というものの私の立場からの分析を多少お聞き願いたいと思います。
 人間関係という言葉は,human relationsという言葉のわけです。日本の言葉にはずいぶん翻訳が多いんですけれど最近非常にこの言葉が流行してるようです。流行しているのはいいのですが,その使われている意味が非常にまちまちです。まあこれは仕方がないとしても,人間関係というようなものが治療のプロセスにおいて,どういうふうな機能をはたすものか。さらに治療者と患者との人間関係とか,治療—臨床場面における人間関係といつた言葉が使われているわけですが,いつたいそういう機能を人間関係というものはもつものかどうか。本当に役にたつのかというようなことをまず多少検討してみたいと思うのです。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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