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研究と報告
精神病院における入院の様相について
著者: 柴原堯1 井口芳雄1
所属機関: 1京都府立洛南病院
ページ範囲:P.769 - P.773
文献購入ページに移動 精神病院における精神疾患者の在院生活とその入院時様相の意義について条件分析を行なつた。
(1)精神病院における在院患者の生活は,比較的少数の生活空間の広い患者をのぞいては,他の疾病における入院のごとき例外状態ではなく,長期間の過去および未来にわたる日常生活そのものであり,治療よりとり残されてその生活空間は閉ざされたまま経過していくものが多い。
(2)これらの精神疾患者は,その入院にさいしてすでにその世界の狭隆化と非人間化をその家族によつてもたらされ,それは家族にとつて精神病院は科学的認識をこえた別個の閉鎖集団を意味することによつている。
(3)このような状態の在院患者に対しては,その日常生活の場を病像により分類するとともに,その内容を社会的日常生活に近づけることが社会再復帰のための生活療法をより治療的に効果あらしめるものと考えられる。
(1)精神病院における在院患者の生活は,比較的少数の生活空間の広い患者をのぞいては,他の疾病における入院のごとき例外状態ではなく,長期間の過去および未来にわたる日常生活そのものであり,治療よりとり残されてその生活空間は閉ざされたまま経過していくものが多い。
(2)これらの精神疾患者は,その入院にさいしてすでにその世界の狭隆化と非人間化をその家族によつてもたらされ,それは家族にとつて精神病院は科学的認識をこえた別個の閉鎖集団を意味することによつている。
(3)このような状態の在院患者に対しては,その日常生活の場を病像により分類するとともに,その内容を社会的日常生活に近づけることが社会再復帰のための生活療法をより治療的に効果あらしめるものと考えられる。
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