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文献詳細

雑誌文献

精神医学6巻10号

1964年10月発行

研究と報告

ナルコレプシーの薬物治療—第2報 感情調整剤およびその他の向精神薬の効果

著者: 高橋康郎1 本多裕1

所属機関: 1東京大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.775 - P.784

文献概要

I.まえがき
 第1報では中枢神経刺激剤(精神刺激剤)のナルコレプシーに対する効果について報告したが,睡眠発作,傾眠傾向以外の脱力発作,入眠時幻覚,睡眠麻痺,熟眠困難などの症状には中枢神経刺激剤のみの投与では十分には抑制できない症例が多いことを述べた24)
 ナルコレプシーの治療の歴史をかえりみても,治療のおもな目標は睡眠発作,傾眠傾向の抑制におかれ,脱力発作の治療に関する報告は少なく,Dynes(1943)6)がKClの効果のあつた6例を報告し,Roth(1953)18)はtrimethadione(Tridione)が脱力発作のある19例の約半数に有効だつたと述べ,Airdら(1953)1)はphenacemide(Phenurone)が脱力発作を抑制し,二次的に睡眠発作にも有効であつた3例を報告しているにすぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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