icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学6巻11号

1964年11月発行

文献概要

特集 向精神薬・抗けいれん剤の効果判定法

抗てんかん剤

著者: 田縁修治1 後藤蓉子1

所属機関: 1東京大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.839 - P.849

文献購入ページに移動
I.はじめに
 昨今てんかん発作に対して治療効果を有する薬剤が,さまざまな領野から新しく開発されること頻りであるが,その臨床効果の判定結果がそれぞれの臨床家により異る場合のあることもしばしば経験される。そこで昭和38年度のてんかん研究班々会議では,抗てんかん剤の臨床効果判定規準をさだめ,病歴記載方法をも統一して,判定結果に大きな狂いを生じないよう画一化をはかることが討議された。班では抗てんかん剤効果判定小委員会を仮選し,ここで具体的な諸問題について案を練つた結果,試案としてパンチカード形式の「抗てんかん剤臨床効果判定表」を作成した。また,パンチカードに親しめぬ場合のために,別に「抗てんかん剤効果判定カルテ」をつくつた。ここからパンチカードへの転記が容易に行なえるように記載項目をくふうして配列したつもりである。いずれも実用にのぞんでは改善すべき点が多々出現するであろうが,討議の骨子となる部分はあまり変るまいと思われる。そこで今回は,この二つの表の説明を中心として判定規準の説明にかえたいと思う。
 まず「抗てんかん剤効果判定カルテ」をあげて各項ごとに規定を説明し,次に,同一内容で体裁の異なるパンチカードの「効果判定表」を説明しよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?