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文献詳細

雑誌文献

精神医学6巻2号

1964年02月発行

研究と報告

諸種の治療で効果の得られなかつた慢性分裂病患者の治療—クロルプロチキセンの長期投与

著者: 宮川太平1 稲村正志1

所属機関: 1熊本大学神経精神科

ページ範囲:P.137 - P.143

文献概要

I.はじめに
 申すまでもないことであるが,薬物療法の登場によつて,精神科患者の治療の面においては,現在大きな効果が挙げられていると同時に将来における一段の進歩に対する明るい期待がもたらされた。私たちの熊本大学精神科においても,治療ことに分裂病の薬物療法に関しては特別の注意が払われている。
 ところで精神病院には今なお,慢性のあらゆる治療に抵抗し,"荒廃した"精神状態の分裂病患者がかなり数多く見受けられる。このような患者にChlorpromazine,Perphenazine以後に現われたいくつかの薬物を試用しているうちに,Chlorprothixene(TraQuilan)が予想されなかつたような著効を奏する場合のあることが見出された。以下は,その概略である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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