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第9回日本精神分析学会総会印象記—とくに精神医学的側面について
著者: 小此木啓吾1
所属機関: 1慶応大学医学部神経精神科教室
ページ範囲:P.153 - P.157
文献購入ページに移動I.はじめに
日本精神分析学会第9回総会は,例年どおり,第8回精神病理懇話会につづいて,昭和38年10月12日(土)・13日(日)の両日京大医学部で,村上仁教授会長のもとに開催された。
精神病理懇話会については,本号がその特集になるとのことであるが,最近数年来そういう印象がとくに強いように,この懇話会の発言や討論が,精神分析的,あるいは力動精神医学的な方向づけをかなり含むようになつてきたために,このムードが,翌日からの分析学会にも反映するのが,ならわしになつている。とくに,本年のテーマが比較文化的なものであり,神経症をめぐるものであり,その発言者のすべてが分析学会と共通したメンバーであつた事情もあつて,ひとしおこの感が深かつた。
分析学会は,2日間の間に,特別講演2題,シンポジウムーつ,一般演題46というかなりいつぱいいつぱいのプログラムで,質疑討論の活発なためもあつて,進行係は気をもみどおしであつた。この中で,いくつかの主題をとりあげて紹介しよう。
日本精神分析学会第9回総会は,例年どおり,第8回精神病理懇話会につづいて,昭和38年10月12日(土)・13日(日)の両日京大医学部で,村上仁教授会長のもとに開催された。
精神病理懇話会については,本号がその特集になるとのことであるが,最近数年来そういう印象がとくに強いように,この懇話会の発言や討論が,精神分析的,あるいは力動精神医学的な方向づけをかなり含むようになつてきたために,このムードが,翌日からの分析学会にも反映するのが,ならわしになつている。とくに,本年のテーマが比較文化的なものであり,神経症をめぐるものであり,その発言者のすべてが分析学会と共通したメンバーであつた事情もあつて,ひとしおこの感が深かつた。
分析学会は,2日間の間に,特別講演2題,シンポジウムーつ,一般演題46というかなりいつぱいいつぱいのプログラムで,質疑討論の活発なためもあつて,進行係は気をもみどおしであつた。この中で,いくつかの主題をとりあげて紹介しよう。
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