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文献詳細

雑誌文献

精神医学6巻3号

1964年03月発行

研究と報告

Biperiden(Akineton)の治療効果および正常者に対する作用について

著者: 中村剛1 島薗安雄1

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.213 - P.221

文献概要

I.はじめに
 James Parkinson(1817)12)によつて記載されたパーキンソン病は,その後類似の病的状態が各種の原因で起きることが知られ,広くパーキンソニズムの名称のもとに総括されるようになつた。また,最近精神科領域において,Phenothiazine系化合物やこれに類似の薬が向精神薬として用いられるようになつて以来,これら薬物によつて一過性ではあるが,しばしば,パーキンソニズム様症状が起こることが知られている。一方,アトロピン大量療法(Kleeman,1929)およびスコポラミン大量療法(佐々,1934)が提唱されて以来,この両者はパーキンソニズムの薬物療法として長く賞用されてきたが,近年各種の新合成剤の出現によつて,本症を中心とする錐体外路系疾患の薬物療法は,ようやく新しい発展段階に到達した感がある。
 われわれは,これら新合成剤のうち,大日本製薬提供のbiperiden(Akineton)について,その治療効果および正常者における作用を検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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