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研究と報告
陳旧性精神分裂病集団に対するTrifluoperazineの影響—sociometryを一つの目指として
著者: 山村道雄1 米倉育男1 秋浜雄司1 大野勇夫1
所属機関: 1岐阜精神病院
ページ範囲:P.307 - P.314
文献購入ページに移動Trifluoperazineは,10-〔3-(1-methyl-4-piperazinil)-propyl〕-2-trifluometyl-phenothiazine dihydrochlorideという化学名を有する向精神薬であり,本剤には抗幻覚妄想作用などとともに自発性亢進作用が認められ,陳旧性精神分裂病者にもある程度の効果が期待できるといわれている。
われわれも,Trifluoperazineを陳旧性分裂病集団に投与してその影響を観察したが,これまでの各種向精神薬の臨床効果の判定が臨床症状や行動観察を中心とした,いわば主観的なものが多かつた点にかんがみ,それを多少でも客観化しようとするこころみとしてsociometryを一つの指標として利用し若干の知見をえたので報告する。
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