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研究と報告
ナルコレプシーの薬物治療—第1報 中枢神経刺激剤の効果
著者: 高橋康郎1 本多裕1
所属機関: 1東京大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.673 - P.682
文献購入ページに移動Ⅰ.まえがき
Westphal(1877),Gélineau(1880)以来ナルコレプシーに関する研究報告は多数あり18)20),その治療については初期にはcaffeine citrate(Gowers,1907),臭素,脳下垂体エキス,甲状腺剤などが使用され多少の効果が報告されていたが,Doyle & Daniels(1931)8)がeffedrineの多数例に対する治験を,ついでPrinzmetal & Bloomberg(1935)16)がamphetamineの効果を報告して以来約20年間はこの両者が治療上の主役を演じてきた。このほかergosterol,phenacemideや気脳術,インシュリン低血糖,さらには精神療法の効果が報告されているがいずれも確実なものではなかつた。
1952年以来の向精神薬のめざましい開発に伴い,pipradrol,9)methylphenidate28)などの新しい中枢神経刺激剤の本症に対する効果が報告されてきた。
Westphal(1877),Gélineau(1880)以来ナルコレプシーに関する研究報告は多数あり18)20),その治療については初期にはcaffeine citrate(Gowers,1907),臭素,脳下垂体エキス,甲状腺剤などが使用され多少の効果が報告されていたが,Doyle & Daniels(1931)8)がeffedrineの多数例に対する治験を,ついでPrinzmetal & Bloomberg(1935)16)がamphetamineの効果を報告して以来約20年間はこの両者が治療上の主役を演じてきた。このほかergosterol,phenacemideや気脳術,インシュリン低血糖,さらには精神療法の効果が報告されているがいずれも確実なものではなかつた。
1952年以来の向精神薬のめざましい開発に伴い,pipradrol,9)methylphenidate28)などの新しい中枢神経刺激剤の本症に対する効果が報告されてきた。
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