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文献詳細

雑誌文献

精神医学60巻4号

2018年04月発行

文献概要

私のカルテから

性器露出を繰り返す知的障害に行動療法,薬物療法とともにレスリング用トランクスが有効であった1例

著者: 加藤悦史1 兼本浩祐1

所属機関: 1愛知医科大学精神科学講座

ページ範囲:P.429 - P.431

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はじめに
 知的障害の犯罪は窃盗,性犯罪,放火が多く1〜3),知的障害の性犯罪は累行する傾向が強い3)という特徴がある。知的能力との関係性が指摘されているが2),現在まで有効な治療法は確立されていない4)。今回我々は性器露出を繰り返す知的障害に行動療法,薬物療法とともにレスリング用トランクスが有効であった1例を経験した。若干の考察を加えて報告する。なお匿名性保持のため論旨に影響のない程度に改変を施し,症例呈示に際し本人より同意を得ている。

参考文献

1)樋口幸吉:精神薄弱.懸田克躬,大熊輝雄,島薗安雄他編:現代精神医学体系24.司法精神医学.中山書店.pp223-233, 1976
2)加藤悦史,兼本浩祐:犯罪の多変量解析を用いた検討—医療受刑者の背景と犯罪種類との関係性.愛知医科大学雑誌 40(1-4):11-17, 2012
3)木戸又三:精神薄弱の性犯罪の研究.性犯罪の累犯性を中心として.Act Crim Japon 38:118-135, 1972
4)Morrotta PL:A systematic review of behavioral health interventions for sex offenders with intellectual disabilities. Sex Abuse 29:148-185, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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