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文献詳細

雑誌文献

精神医学60巻7号

2018年07月発行

書評

—内山登紀夫 編—発達障害支援の実際—診療の基本から多様な困難事例への対応まで フリーアクセス

著者: 村木厚子1

所属機関: 1津田塾大学総合政策学科

ページ範囲:P.792 - P.792

文献概要

 発達障害者支援法が2004年に制定された。当時,発達障害の子どもを持つ親が相談に行ける場所は少なく,また,保育園・幼稚園,小学校,中学校と環境が変わるたびに障害を説明し理解と協力を求めるといった状況であった。早期の,そして切れ目ない支援を確立すべくこの法律が制定され,その効果もあって,児童の発達障害に関する認識は急速に広がり,早期発見,早期支援の取り組みも格段に進んだ。
 一方で,こうした早期支援の網の目にかからずに大人になった人への対応は,いまだ研究や支援が大きく遅れている。支援が遅れたために社会適応がうまくいかないいわゆる「対応困難例」などについて取り扱う専門書は少なく,その一方で,マスメディアなどが発達障害者のかかわった犯罪をセンセーショナルに報じるなど,間違った印象が一般の人々に伝えられている状況も看過できない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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