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雑誌詳細

文献概要

私のカルテから

遷延性うつ病として治療されていたCushing病の1例

著者: 加藤悦史1 佐治木萌1 兼本浩祐1

所属機関: 1愛知医科大学精神科学講座

ページ範囲:P.911 - P.914

はじめに
 Cushing症候群(広義)は不安,焦燥,抑うつ,妄想,幻覚,昏迷,錯乱,興奮など,多彩な精神症状1)が出現する。特に抑うつが顕著でうつ病との鑑別1)が必要となる。Cushing症候群(広義)のうち,下垂体ACTH産生腫瘍はCushing病と呼ばれている1,2)。今回,遷延性うつ病として治療されていたCushing病の1例を経験した。若干の考察を加えて報告する。匿名性保持のため論旨に影響のない程度で改変を施し症例呈示に際し本人より同意を得た。

参考文献

1)遠藤みどり:内分泌疾患.松下正明編,臨床精神医学講座10 器質・症状性精神障害.中山書店,pp421-435, 1997
2)黒崎雅道:下垂体腺腫.福井次矢,高木誠,小室一成編,今日の治療指針.医学書院,pp910-911, 2018
3)小笠原辰樹,田上哲也,島津章:Cushing病と異所性ACTH産生腫瘍.Medicina 53:2086-2090, 2018
4)遊亀誠二,橋本衛,池田学:クッシング症候群の精神症状.Schizophrenia Frontier 12:16-20, 2011

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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