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文献詳細

雑誌文献

精神医学60巻9号

2018年09月発行

文献概要

特集 不眠症の治療と睡眠薬

睡眠薬は是か非か—Pros and Cons—Prosの立場から—適切な薬物療法は,睡眠衛生教育の後押しをする

著者: 山寺亘1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター精神神経科

ページ範囲:P.1007 - P.1011

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はじめに
 睡眠障害の治療は,生物学・心理学・社会学的な側面から原因を究明することから始まる。①身体的,②生理的,③心理的,④精神医学的,⑤薬理的,の何れに重点があるのかを見極め,原因を除去して症状を緩和させる方法を選択する。不眠症においても,同様である。ベンゾジアゼピン受容体作動薬(benzodiazepine receptor agonist:BzRAs)に,メラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬が加わり,不眠症状への多彩な薬物療法が可能になったという見解がある。その一方で強調されなければならないのは,すべての不眠症に対する治療的初期対応は,睡眠衛生教育という非薬物療法である。
 睡眠医療を専門とする臨床精神科医である筆者は,不眠症治療における非薬物療法,特に認知行動療法を推進する立場にあると自認している。本稿は,不眠症の治療における睡眠薬を非とするものではない。不眠症に対する睡眠薬治療を是とするために必要な精神医学的対応について,提案することを目的とする。

参考文献

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2)American Psychiatric Association:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders. Fourth Edition. American Psychiatric Association Washington D.C, 1994(髙橋三郎,大野裕,染矢俊幸訳:DSM-Ⅳ精神疾患の分類と診断の手引き.医学書院,p209,1995)
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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