icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学61巻5号

2019年05月発行

文献概要

特集 精神医学における主観と主体

身体医学における主体性と価値観

著者: 尾藤誠司1

所属機関: 1東京医療センター総合内科

ページ範囲:P.499 - P.506

文献購入ページに移動
抄録 身体の健康問題は,その問題に対して当事者が向き合う上で精神の健康問題とはやや異なる部分が存在する。その一つは「disease」としての「病気」と「illness」としての「病気」がしばしば乖離し,当事者における「病気」と,医療サービスを提供する専門家にとっての「病気」の位置付けや問題の大きさ,価値付けに対し調整が必要になるということである。それは「病気だけど病気ではない」もしくは「病気ではないが病気だ」という状況の調整とも理解できる。本稿では以上のねじれ関係を中心にしながら「患者として主体的」な存在であることについての論考を行った。

参考文献

1)浮ケ谷幸代:病気だけど病気ではない—糖尿病とともに生きる生活世界.誠信書房,2004
2)伊藤亜沙:どもる体.医学書院,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?