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文献詳細

雑誌文献

精神医学61巻6号

2019年06月発行

特集 マインドフルネス療法は他の精神療法と何が違うのか?

アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)からみたマインドフルネス

著者: 高畠聡1 近藤真前1

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野

ページ範囲:P.655 - P.662

文献概要

抄録 近年,精神科臨床において,思考にとらわれずに,距離を置いて思考を眺めることで,自身への気付きを促すマインドフルネス・アプローチの有効性が着目されている。マインドフルネス・アプローチを体験的に理解することで,これまでの医療との世界観の違いに気付くことができる。本稿では,精神科臨床医の視点から,マインドフルネス・アプローチを用いた第3世代認知行動療法であるアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)について概説した上で,ACTとマインドフルネス認知療法(MBCT)との相違点や共通点について考察した。特に両者におけるマインドフルネスの使用について,実際のACTでの使用例も含め言及した。

参考文献

1)スティーブン・C・ヘイズ,カーク・D・ストローサル,ケリー・G・ウィルソン著,武藤崇,三田村仰,大月友監訳:アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)—マインドフルな変化のためのプロセスと実践.星和書店,2014
2)ジョセフ・V・チャロッキ,アン・ベイリー著,武藤崇,嶋田洋徳訳・監訳,黒澤麻美,佐藤美奈子訳:認知行動療法家のためのACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)ガイドブック.星和書店,2011
3)ユーナス・ランメロ,ニコラス・トールネケ著,松見淳子監修,武藤崇,米山直樹監訳:臨床行動分析のABC.日本評論社,2009
4)ラス・ハリス著,武藤崇監訳,岩渕デボラ,本多篤,寺田久美子他訳:よくわかるACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)—明日からつかえるACT入門.星和書店,2012
5)ゲオルグ・H・アイファート,ジョン・P・フォーサイス著,三田村仰,武藤崇監訳,三田村仰,武藤崇,荒井まゆみ訳:不安障害のためのACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)—実践家のための構造化マニュアル.星和書店,2012
6)近藤真前:認知行動療法とアクセプタンス&コミットメント・セラピーは身体症状を有する高齢患者にどのように貢献できるか? 認知療法研究 12:10-16, 2019
7)近藤真前:アクセプタンス&コミットメント・セラピーにおけるマインドフルネス.精神科治療学 32:605-608, 2017
8)三田村仰:はじめてまなぶ行動療法.金剛出版,2017
9)シーガルZV,ウィリアムズJMG,ティーズデールJD著,越川房子監訳:マインドフルネス認知療法—うつを予防する新しいアプローチ.北大路書房,2007
10)大谷彰:マインドフルネス入門講義.金剛出版,2014
11)城間啓史郎:琉球秘伝武術手(ティ)を使う!「武」の心=「舞」の心—全身連動の美しく合理的な武技.BABジャパン,2011
12)Kabat-Zinn J:Wherever You Go, There You Are—Mindfulness Meditation in Everyday Life. Hachette Books, New York, 1994
13)カバットジン J著,田中麻里監訳,松丸さとみ訳:マインドフルネスを始めたいあなたへ.星和書店,2012
14)ヘイズ SC,フォレット VM,リネハン M著,春木豊監修,武藤崇,伊藤義徳,杉浦義典監訳:マインドフルネス&アクセプタンス—認知行動療法の新次元.ブレーン出版,2005
15)熊野宏昭:新世代の認知行動療法.日本評論社,2012
16)スティーブン・C・ヘイズ,スペンサー・スミス著,武藤崇,原井宏明,吉岡昌子他訳:ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をはじめる—セルフヘルプのためのワークブック.星和書店,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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