icon fsr

雑誌詳細

文献概要

--------------------

編集後記

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.736 - P.736

 振り返ってみて,わが国に認知行動療法が導入されたのはいつの頃になるのだろうか? 筆者が研修医のころに盛んにその名前を耳にするようになったという記憶が正しければ,おそらく30年ぐらい前になるのではないだろうか? 以降,EBMの隆盛にも支えられ,文字通りあまたのエビデンスによってその効果が支持される精神療法として,認知行動療法は精神科治療の大きな柱として不動の地位を占めるに至っている。現在は,わが国においても保険診療の対象となっていることから,国が認めた数少ない精神療法ともいえる。
 そして薬物療法を含めたあらゆる治療技法同様,精神療法も変化し,進歩する。認知行動療法も新世代あるいは第三世代の治療技法として,本号の特集であるマインドフルネス療法や,その他アクセプタンス&コミットメント・セラピーなどが紹介されるようになってきた。中でもマインドフルネスに関しては,現在,医学・医療の世界のみならず,教育現場や職域におけるストレスマネジメントとして導入されるなど,いわばブームとして世の中を席捲しているといっても過言ではない。Googleがマインドフルネスを研修に導入したというニュースをご覧になられた読者諸氏も多いのではないだろうか?

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?