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文献詳細

雑誌文献

精神医学62巻11号

2020年11月発行

文献概要

特集 若年性認知症の疫学・臨床・社会支援

若年性認知症の本人・家族の生活実態と求められる支援

著者: 小長谷陽子1

所属機関: 1認知症介護研究・研修大府センター研究部

ページ範囲:P.1493 - P.1500

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抄録 65歳未満で発症する若年性認知症は,現役で働いている世代であり,病気のため失職すると経済的に困窮することになる。また,社会的にも重要な役割を果たしている場合が多く,人材が失われるなど影響が大きい。若年性認知症の人は,適切な環境で生活することで安定した状態を維持でき,家族の不安や負担も軽減される。そのためには,医療機関,介護保険だけでなく,雇用,障害者福祉などのさまざまな既存の制度の活用とそれらを結びつける密な連携が必要である。
 我々が行った全国15府県,および今回のAMEDの若年性認知症調査の結果から,その生活実態を比較分析した。就労状況,介護保険や社会資源の利用状況,経済状態などの結果から,今後求められる支援について,若年性認知症支援コーディネーターの役割などを含め,記述した。

参考文献

1)小長谷陽子,渡邉智之:全国15府県における若年性認知症者とその家族の生活実態.Dementia Japan 30:394-404, 2016
2)社会福祉法人仁至会:平成30年度認知症介護報告書.若年性認知症の人の社会参加等への支援体制強化に関する調査研究事業.認知症介護研究・研修大府センター,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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