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書評
—Erin Zerbo, Alan Schlechter, Seema Desai, Petros Levounis 著 貝谷久宣 監訳,和楽会グループ 訳—マインドフルネス精神医学—マインドフルネスに生きるメソッド
著者: 大野裕1
所属機関: 1一般社団法人 認知行動療法研修開発センター
ページ範囲:P.352 - P.352
文献購入ページに移動 本書『マインドフルネス精神医学』は,米国精神医学会の出版局から出版されているだけあって,精神医学領域におけるマインドフルネスの活用の可能性について,臨床的な視点から分かりやすく解説されている。マインドフルネスの基本的概念や実践方法はもちろんのこと,脳科学的な裏付け,そしてさまざまな精神疾患に対するアプローチや課題に加えて,悩みを抱えることの多い青少年に対するマインドフルネスの効用,マインドフルネスとポジティブ感情の関係,現代のテクノロジーをマインドフルに使うコツなど,その内容は広範囲にわたっていて,読み進むうちに,「これは臨床で使える」と思えるヒントに次々と出会う。
マインドフルネスは“いま”に目を向けられるようにするアプローチだということは,よく知られている。その基本的な姿勢は,本書でも紹介されているRAIN(Recognize気付き,Accept受容/許容,Investigate調べる,Nonjudgement評価しない,)である。それが治療的意味を持つのは,悩みを抱えて受診する人たちが,何らかの理由で,“いま”に目を向けられなくなっているからである。
マインドフルネスは“いま”に目を向けられるようにするアプローチだということは,よく知られている。その基本的な姿勢は,本書でも紹介されているRAIN(Recognize気付き,Accept受容/許容,Investigate調べる,Nonjudgement評価しない,)である。それが治療的意味を持つのは,悩みを抱えて受診する人たちが,何らかの理由で,“いま”に目を向けられなくなっているからである。
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