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文献詳細

雑誌文献

精神医学62巻5号

2020年05月発行

増大号特集 精神科診療のエビデンス—国内外の重要ガイドライン解説

第1章 診療ガイドラインの基礎知識

診療ガイドラインの法的性質

著者: 鵜飼万貴子12

所属機関: 1白水法律事務所 2京都府立医科大学医学研究科医学生命倫理学

ページ範囲:P.511 - P.520

文献概要

はじめに
 筆者は,主に患者から医療者の過失があったために損害を被ったと主張されて起こされる損害賠償請求を,病院・医療者側の代理人として対応している弁護士である。
 本項では,医療者の方々に対して,医学系学会などが作成した診療・診断ガイドラインが医事紛争という法的な場でどのように使用されているのかについて解説したい。

参考文献

1)村田渉:訴えの提起—望ましい訴状,訴状の留意点,添付書証等.秋吉仁美編著:リーガル・プログレッシブ・シリーズ8 医療訴訟.青林書院,pp15, 2009
2)金光秀明:医療水準と医療慣行.秋吉仁美編著:リーガル・プログレッシブ・シリーズ8 医療訴訟.青林書院,pp211, 2009
3)大阪地方裁判所第17,19,20民事部:大阪地方裁判所医事部の審理運営方針.判例タイムズ 62(2):5-23, 2011
4)東京地方裁判所医療訴訟対策委員会:医療訴訟の審理運営方針(改定版).判例タイムズ 64(8):5-36, 2013
5)西内岳:医療機関側の弁護士の訴訟前後の活動.福田剛久,高橋譲,中村也寸志編:最新裁判実務大系2 医療訴訟.青林書院,2014
6)大島眞一:Q & A 医療訴訟.判例タイムズ社,2015
7)桑原博道,淺野陽介:ガイドラインと医療訴訟について—弁護士による211の裁判例の法的解析.Mindsガイドラインセンター,2015 https://minds.jcqhc.or.jp/docs/minds/guideline/pdf/special_articles2.pdf(2020年4月1日閲覧)
8)浅田眞弓:中国に帰省中の統合失調患者が自殺したことにつき,医師に自殺防止に関する注意義務があるとした高裁判断には法令違反があるとした事例.医療判例解説 81(8):2-73, 2019
9)木ノ元直樹:裁判所の過失判断基準とガイドライン.精神経誌 119:173-179, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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