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文献詳細

雑誌文献

精神医学62巻5号

2020年05月発行

増大号特集 精神科診療のエビデンス—国内外の重要ガイドライン解説

第7章 心的外傷後ストレス障害/急性ストレス障害

Evidence-based recommendations on recognising, assessing and treating post-traumatic stress disorder(PTSD) in children, young people and adults(NICE guideline, NG116)

著者: 富田博秋1 冨本和歩1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野

ページ範囲:P.619 - P.623

文献概要

ガイドラインのポイント
 ・精神保健の専門家,司法機関,教育機関,非政府組織(NGO)など,PTSDを患っている人,あるいは,患う可能性のある人の働く組織の従事者,組織運営にかかわる人,PTSDの罹患者,患う可能性のある人自身,家族,ケア提供者,一般市民に向けて書かれている。
 ・各医療技術や施策について医学的効果(患者にとっての最適選択)と経済的効果(費用対効果)の両面からの評価を示している。
 ・人々は自分自身のケアの方針策定に参加する権利を有しているという前提に立ち,性差,性志向,性転換の有無,年齢,住居がないこと,難民や難民申請者,不法移民,疾病罹患者の平等が保たれることに関心を払って作成されている。

参考文献

1)パトリシア・A・リーシック,キャンディス・M・マンソン,キャスリーン・M・チャード著,伊藤正哉,堀越勝監修:トラウマへの認知処理療法—治療者のための包括手引き.創元社,pp1-452,2019
2)デイビッド・M・クラーク,アンケ・エーラーズ著,丹野義彦監訳:対人恐怖とPTSDへの認知行動療法—ワークショップで身につける治療技法.星和書店,pp1-197,2008
3)マギー・シャウアー,フランク・ノイナー,トマス・エルバート著,森茂起,明石加代,牧田潔,他訳:ナラティヴ・エクスポージャー・セラピー—人生史を語るトラウマ治療.金剛出版,pp1-173,2010
4)エドナ・B・フォア,バーバラ・O・ロスバウム,エリザベス・A・ヘンブリー著,金吉晴,小西聖子,石丸径一郎,他訳:PTSDの持続エクスポージャー療法—トラウマ体験の情動処理のために.星和書店,pp1-196,2009
5)フランシーヌ・シャピロ著,市井雅哉訳:EMDR—外傷記憶を処理する心理療法.二瓶社,pp1-568,2004
6)アンドリュー・リーズ著,太田茂行,市井雅哉訳:EMDR標準プロトコル実践ガイドブック—臨床家,スーパーバイザー,コンサルタントのために.誠信書房,pp1-445,2019
7)ジュディス・A・コーエン,アンソニー・P・マナリノ,エスター・デブリンジャー著,亀岡智美,紀平省悟,白川美也子訳:子どものためのトラウマフォーカスト認知行動療法—さまざまな臨床現場におけるTF-CBT実践ガイド.岩崎学術出版社,pp1-320,2015
8)エドナ・B・フォア,テレンス・M・キーン,マシュー・J・フリードマン,他著,飛鳥井望訳:PTSD治療ガイドライン(第2版).金剛出版,pp1-552,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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