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文献詳細

雑誌文献

精神医学63巻5号

2021年05月発行

増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ

第1章 精神科面接の先達

精神科医は母語=日本語の達人になろう

著者: 飯森眞喜雄12

所属機関: 1いいもりこころの診療所 2東京医科大学

ページ範囲:P.571 - P.578

文献概要

clinical pearl
・「物の見えたる光,いまだきえざるうちに言ひとむべし(三冊子)」(芭蕉),「すべてのものには時がある」(旧約聖書)
・「傾聴,受容,共感」を面接開始するにあたって「おまじない」として唱える。その際にも「関与しつつの観察」は常に頭に置いておく。
・診断目的の面接の過程は同時に精神療法の過程でもあり両者は不可分一体である。
・症状や行動が“悪化”した時には治療者-患者関係のレベルの検討を忘れない。
・面接(精神療法)とは母語である《硬い言葉》と《柔らかい言葉》とによる二重奏である。
・精神療法と薬物療法とは相補的なもので,薬は「言葉の交流の地ならしをするもの」として投与し,またプラセボ効果をいかに高めるかに腐心する。
・「原則に忠実な者ほど柔軟である」(レーニン)
・脳と心のほかに,お金と家族のことを忘れない

参考文献

1)飯森眞喜雄:ホモ・ロクェンスの病—言葉の処方と精神医学.日本評論社,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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