icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学63巻5号

2021年05月発行

増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ

第1章 精神科面接の先達

他害行為の治療は可能か

著者: 青島多津子1

所属機関: 1溝口病院

ページ範囲:P.588 - P.594

文献概要

clinical pearl
・人は精神疾患が原因で他害行為を起こすのではない。それまでに培ってきた思考および行動パターンによって事件に至るのだ。
・患者は担当医が期待する答えを選ぶ傾向がある。「壺に嵌まった診療」と感じたときには患者を誘導しているかもしれない。
・主治医は事件を起こした人の心理的共犯者になることによって,患者と事件を語る土俵に立つ。
・人と人が影響を及ぼし合うとは,互いが巻き込み,巻き込まれることである。患者に巻き込まれることを恐れる必要はない。
・治療とは患者が自分自身で「心の黒い石」を取り除いていく作業を支援することであって,治療者が「患者の心の黒い石」を取り除くことではない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら