icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学63巻5号

2021年05月発行

文献概要

増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ 第4章 精神療法の先達

力動的精神医学の勧め

著者: 衣笠隆幸1

所属機関: 1広島精神分析医療クリニック

ページ範囲:P.661 - P.667

文献購入ページに移動
clinical pearl
・症状精神医学診断(DSM-5,ICD-10)は,時間的に現在の症状や行動障害を中心にした横軸の診断法であり,力動的精神医学診断は,個人の固有の生活歴を中心に診断する縦軸の診断法であるが,両者を駆使することで立体的で重厚な見立てができる
・成人の環境因の強い各種パーソナリティ障害の症例の,個人に対する力動的(精神分析的)精神療法は,治療者の基礎訓練としても重要なものである

参考文献

1)American Psychiatric Association:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth ed.(DSM-5). American Psychiatric Publishing, Washington D.C., 2013(日本精神神経学会日本語版用語監修,髙橋三郎,大野裕監訳:DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,2014)
2)World Health Organization:The ICD-10 Classification of Mental and Behavioural Disorders:Clinical Descriptions and Diagnostic Guidelines. WHO, Geneva, 1992(融道男,中根允文,小見山実他監訳:ICD-10精神および行動の障害—臨床記述と診断ガイドライン新訂版.医学書院,2005)
3)Gabbard GO:Psychodynamic Psychiatry in Clinical Practice—The DSM-5 Edition. American Psychiatric Publishing, Washington D.C., 2014(奧寺崇,権成鉉,白波瀬丈一郎他監訳:精神力動的精神医学第5版—その臨床実践.岩崎学術出版社,2019)
4)衣笠隆幸:精神分析と精神科臨床—精神分析的(力動的)精神医学概論.精神分析的精神医学 7:1-19, 2015
5)衣笠隆幸:重ね着症候群とスキゾイドパーソナリティ—重ね着症候群の概念と診断について.精神経誌 109:36-44, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら