精神医学63巻5号

2021年05月発行

増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ 第5章　統合失調症診療の先達

統合失調症の治療

著者： 西園昌久¹

所属機関： ¹福岡大学

ページ範囲：P.676 - P.682

clinical pearl
・統合失調症からの回復には，4つの関門がある
・統合失調症の治療に薬物療法は不可欠だがそれだけでは成功しない
・心理社会的治療は，患者仲間集団の協力で真価を発揮する
・心理社会的治療は病相によって使い分けが必要である
・統合失調症の治療は多職種協働(チーム医療)ではじめて成果を上げる

参考文献

1)厚生労働省障害保健福祉部精神障害保健課：平成3年度〜平成25年度入院形態別在院患者数の推移．精神保健福祉資料．

2)西園昌久：統合失調症からの回復，4つの関門．後藤雅博，水野雅文，福田正人編：統合失調症　第2巻．医薬ジャーナル社，pp10-19，2011

3)逸見嘉之介，西園昌久：精神分裂病の再発における早期兆候—再発予防の指標として．最新精神医学 3：25-31, 1998

4)Liberman RP著，池淵恵美監訳：精神障害と回復．星和書店，2011

5)Lindenmeyer JP, Bernstein-Hyman R, Grochowski S：Five factor model of schizophrenia-initial validation. J Nerv Ment Dis 182：631-638, 1994

6)西園昌久編：SSTの技法と理論—さらなる展開を求めて．金剛出版，2009

7)西園昌久：精神科スポーツ療法の勧め．九州神経精神医学 65：154-158, 2019