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増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ 第5章 統合失調症診療の先達
私のクリニカル・パール—統合失調症について
著者: 小島卓也1
所属機関: 1医療法人社団輔仁会大宮厚生病院
ページ範囲:P.689 - P.695
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・臨床の中で感じた疑問を大事にし,その解決のために地道に努力しよう。継続は力なり。
・仮説(予測)に反した結果に落胆することはない。そこに宝物が潜んでいるかもしれない。よく探してみよう。
・自分たちの得られた結果を信じよう。慎重に検討し,それが間違いなければ世間の評価は気にしない。
・統合失調症の基本障害は主体性の障害である。患者は手掛かりを見つけられず課題に失敗するが,与えられた手掛かりを利用できる。この特徴が統合失調症のリハビリテーションに役立つ。
・寄り添って支え,治療者(支援者)とともに試行錯誤して手掛かりを見つけ,成功体験を重ねる。これが日常生活をしやすくさせ,パーソナルリカバリーに繋がる。
・研究結果が統合失調症の核心に迫っていれば,すでに得られている他領域の確かな結果や臨床経験と繋がってくる。
・臨床の中で感じた疑問を大事にし,その解決のために地道に努力しよう。継続は力なり。
・仮説(予測)に反した結果に落胆することはない。そこに宝物が潜んでいるかもしれない。よく探してみよう。
・自分たちの得られた結果を信じよう。慎重に検討し,それが間違いなければ世間の評価は気にしない。
・統合失調症の基本障害は主体性の障害である。患者は手掛かりを見つけられず課題に失敗するが,与えられた手掛かりを利用できる。この特徴が統合失調症のリハビリテーションに役立つ。
・寄り添って支え,治療者(支援者)とともに試行錯誤して手掛かりを見つけ,成功体験を重ねる。これが日常生活をしやすくさせ,パーソナルリカバリーに繋がる。
・研究結果が統合失調症の核心に迫っていれば,すでに得られている他領域の確かな結果や臨床経験と繋がってくる。
参考文献
1)Moriya H, Ando K, Kojima T, et al:Eye movements during per-ception of pictures in chronic schizophrenia, Folia Psychiatrica et Neurologica Japonica 26:189-199, 1972
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3)Kojima T, Matsushima E, Ando K, et al:Eye movements in acute, chronic and remitted schizophrenics. Biol Psychiatry 27:975-989, 1990
4)Kojima T, Matsushima E, Ando K, et al:Exploratory eye movements and neuropsychological tests in schizophrenic patients. Schizophr Bull 18:85-94, 1992
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6)Suzuki M, Takahashi S, Matsushima E, et al:Exploratory eye movement dysfunction as a discriminator for schizophrenia:a large sample study using a newly developed digital computerized system. Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci 259:186-194, 2009
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13)Kojima T, Matsushima E, Ando K, eds:Eyes and the Mind—Psychophysiological Approach to Psychiatric Disorders through Visual and Ocular Functions. Japan Scientific Societies Press and Karger, Tokyo, 2000
14)Suzuki M, Takahashi S, Matsushima E, et al:Relationship between exploratory eye movement dysfunction and clinical symptoms in schizophrenia. Psychiatry Clin Neurosci 66:187-194, 2012
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