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文献詳細

雑誌文献

精神医学63巻5号

2021年05月発行

文献概要

増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ 第6章 気分障害診療の先達

気分障害に係る臨床的覚書

著者: 広瀬徹也12

所属機関: 1神経科土田病院 2帝京大学

ページ範囲:P.718 - P.724

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clinical pearl
・うつ病の遷延防止に,重症でなくとも入院を選択肢とすべきである。特に自宅で休養がとれない主婦は入院治療がベストである。
・適応障害は気分障害とは別のカテゴリーとされるが,実地臨床では両者は錯綜した関係にあり,長引く例や自殺もあり,軽症扱いは正しいとはいえない。
・いわゆる“過労自殺”例のほとんどを占める男性は,苦境を訴えず,助けを求めない強い秘匿傾向が認められ,自殺防止の難しさを痛感させられる。

参考文献

1)蟻塚亮二:うつ病を体験した精神科医の処方箋—医師として,患者として,支援者として.大月書店,pp167-168, 2005
2)徳永雄一郎:うつ病の入院治療とストレスケア病棟.精神経誌 121:567-573, 2019
3)Holmes TH, Rahe RH:The social readjustment rating scale. J Psychosom Res 11:213-218, 1967
4)広瀬徹也:逃避型抑うつ.精神科 37:207-212, 2020
5)張賢徳:人はなぜ自殺するのか.勉誠出版,p212,2006
6)高橋祥友:精神科医からみた自殺の実相.川人博,高橋祥友編:サラリーマンの自殺.岩波ブックレットNo493, pp14-36, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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