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増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ 第7章 不安症・強迫症・身体症状症診療の先達
不安の逆説を知る,回復を知る
著者: 北西憲二12
所属機関: 1森田療法研究所 2北西クリニック
ページ範囲:P.757 - P.764
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・神経症者は「できないこと」に注力し,「できること」に取り組めない人である。そして望んでいることと結果が逆になる。
・神経症者は,頭でっかちな「べき」思考を持ち,過緊張に陥っている。何かが足りないと悩むが,さまざまなことが過剰なのである。欠損を埋めるのではなく,過剰な部分を削り,努力の方向を変え,本来の一次的反応(症状)の特性である,変化し,流動する体験ができるように働きかける。
・神経症性障害を理解し,介入するには,恐怖と欲望(生の力),そして「べき」思考の三角形の関係に注目し,そこへの介入を行う。そこでは生の力と注意の方向に注意を払うこと。
・一次的反応(症状),生活状況,そして自己自身の関係のあり方を変えることが,治療の要諦である。その関係の結び直しが変化を引き起こす。そこでは,待つ力,耐える力を身につけ,一次的反応(症状)が流動・変化することを経験し,行動を通して生の力を磨くことがポイントとなる。
・神経症者は「できないこと」に注力し,「できること」に取り組めない人である。そして望んでいることと結果が逆になる。
・神経症者は,頭でっかちな「べき」思考を持ち,過緊張に陥っている。何かが足りないと悩むが,さまざまなことが過剰なのである。欠損を埋めるのではなく,過剰な部分を削り,努力の方向を変え,本来の一次的反応(症状)の特性である,変化し,流動する体験ができるように働きかける。
・神経症性障害を理解し,介入するには,恐怖と欲望(生の力),そして「べき」思考の三角形の関係に注目し,そこへの介入を行う。そこでは生の力と注意の方向に注意を払うこと。
・一次的反応(症状),生活状況,そして自己自身の関係のあり方を変えることが,治療の要諦である。その関係の結び直しが変化を引き起こす。そこでは,待つ力,耐える力を身につけ,一次的反応(症状)が流動・変化することを経験し,行動を通して生の力を磨くことがポイントとなる。
参考文献
1)American Psychiatric Association:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorder, Fifth ed. (DSM-5). American Psychiatric Publishing, Washington D.C., 2013(日本精神神経学会日本語版用語監修,髙橋三郎,大野裕監訳:DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,2014)
2)森田正馬:神経質の本態と療法.白揚社,1928/2004
3)森田正馬:神経衰弱と強迫観念の根治法.白揚社,1926/1995
4)北西憲二:回復の人間学.森田療法による「生きること」の転換.白揚社,2012
5)北西憲二編:森田療法を学ぶ—最新技法と治療の進め方.金剛出版,2014
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