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文献詳細

雑誌文献

精神医学63巻5号

2021年05月発行

増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ

第10章 その他の精神科診療の先達

—睡眠障害—不眠症診療に最新の情報

著者: 内山真12

所属機関: 1東京足立病院 2日本大学医学部精神医学系

ページ範囲:P.832 - P.839

文献概要

clinical pearl
・不眠症は精神疾患や身体疾患に併存しやすい睡眠障害の一つであり,併存疾患とは独立した治療を必要とする
・不眠症には慢性経過をとるものが多く,一部に視床下部・下垂体機能異常を伴う重症治療困難例が存在する
・睡眠薬は不眠症に対しては単なる対症療法であり,根本治療には睡眠に対するとらえ方を変えることが必要である
・常用量で睡眠薬の依存が起こるというエビデンスはなく,長期連用がやめられない背景には誤った生活習慣が存在する

参考文献

1)ナサニエル・クレイトマン著,粥川裕平訳:睡眠と覚醒.ライフ・サイエンス,2013
2)Morin CM, Drake CL, Harvey AG, et al:Insomnia disorder. Nat Rev Dis Primers 1:15026, 2015
3)山田幸樹,金野倫子,内山真:睡眠薬開始と終了の臨床判断.臨床精神薬理 19:185-192, 2016
4)KrakowB, Ulibarri VA, Romero E:Persistent insomnia in chronic hypnotic users presenting to a sleep medical center:A retrospective chart review of 137 consecutive patients. J Nerv Ment Dis 198:734-741, 2010
5)内山真,山田幸樹,鈴木正泰:睡眠薬をやめたいと訴える患者.改訂版精神科・わたしの診療手順.臨床精神医学 45(増刊号):412-416, 2016
6)内山真:ベンゾジアゼピンはすべての人に依存や嗜癖を起こすのか,短期間で辞めなければいけないのか?臨床精神薬理 23:617-625, 2020
7)村崎光邦:抗不安薬の臨床用量依存.精神経誌 98:612-621, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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