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文献詳細

雑誌文献

精神医学64巻11号

2022年11月発行

文献概要

特集 ひきこもりの理解と支援

ひきこもり支援とピアサポーター活動—ひきこもりの長期・高年齢化とコロナ禍における変遷

著者: 中原玉香1 今津浩美1 西畑陽介12

所属機関: 1堺市こころの健康センター 2奈良県立医科大学精神医学講座

ページ範囲:P.1531 - P.1538

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抄録 「ひきこもり当事者によるひきこもり支援」として,堺市こころの健康センターではピアサポーター活動を展開している。昨今のひきこもりの長期・高齢化やコロナ禍による影響もあり,ピアサポーター活動のあり方は大きな変化をみせている。長期化したひきこもり生活に起因する活動性の低下や加齢による体力低下を伴う中高年層のニーズに応えるべく,ピアサポーターとともにグループワークの企画内容を新たに模索した。また,コロナ禍における感染制御の観点から,グループワーク活動利用者の少人数化を余儀なくされた。このような大きな2つの変化がある中,これまで見えなかった問題が浮き彫りとなり,今後の支援の展開に役立つ示唆を得た。

参考文献

1)厚生労働省:ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン.p42, 2010  https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000807675.pdf[2022年9月30日閲覧]
2)岩田光宏,真志田直希,金谷直佳,他:ひきこもりの社会参加に繋げる集団支援の方法—サカイ式すべらないグループワークの実践と転帰分析.精神科治療学 32:541-547, 2017
3)岩田光宏:ひきこもり当事者によるピア活動を目的としたひきこもりサポーター養成事業—『堺市ユース・ピアサポーター』養成派遣事業の取り組みについて.日本公衆衛生雑誌 64:727-733, 2017
4)中原玉香,金谷尚佳,井川大輔,他:堺市こころの健康センターひきこもりグループワークの変遷—コロナ禍で制限が増えたなかで,以前より広がった可能性—.堺市こころの健康センター研究紀要 13:17-27, 2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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